障害児通所支援 新規指定申請で押さえたい応急的報酬単価の配慮措置
令和8年度報酬改定に合わせ、こども家庭庁が障害児通所支援の新規指定事業所向けに「応急的報酬単価の配慮措置」の指定申請時の確認・伝達手順を公表しました。令和8年6月1日以降に開設する児童発達支援・放課後等デイサービス事業所が対象です。
4種類の配慮措置と申請の流れ
こども家庭庁の資料によると、配慮措置は4類型に分かれます。①中山間・離島地域等(保育所等訪問支援の特別地域加算の対象地域)にある事業所、②公募によりサービスが不足する地域に設置する事業所または自治体から補助等の経済的支援を得て設置する事業所、③「(旧)医療型児童発達支援」から「児童発達支援」へサービス種類を変更した事業所、④特定の体制を有する事業所および特定の加算を算定する利用者、です。
配慮措置①〜③については、指定権者(都道府県等)が指定申請時に適用の有無を確認し、対象となる事業所を指定した際には申請事業者および都道府県内の市町村に伝達します。配慮措置④は、体制状況一覧表のシステム入力・更新により一次審査で対応されます。
一方、主たる障害種別が「重症心身障害」の事業所は応急的報酬単価の対象外となり、事業所単位でシステムチェックから除外されます。医療的ケア区分による基本報酬や視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算(児発・放デイ共通)、強度行動障害児支援加算、人工内耳装用児支援加算(Ⅰ)(Ⅱ)などは、利用者単位でシステムチェックから除外される仕組みです。
事業所側が見落としやすい制度の構造
ぼくがこの手順書を読んで感じたのは、「知っているか知らないかで請求の安全性が変わる」という制度設計だということです。配慮措置①〜③の判断は指定権者が行いますが、事業所側が自分たちの状況を申請書類に正確に記載していなければ、指定権者も適切な判断ができません。
特に③のサービス種類変更(旧医療型児発→児発)や、②の自治体補助を受けての開設は、事業所側が「自分たちはこの類型に該当する」と事前に認識した上で指定申請に臨む必要があります。自分の事業所がどの配慮措置の類型に当てはまるか、整理できていますか?
なお、居住地特例等の関係で伝達が届きにくいケースも想定されています。指定権者との連絡窓口を明確にしておくことも、実務上のリスク管理につながります。
指定申請前にやっておきたいこと
ぼくが実務担当者にお勧めしたいのは、指定申請前の事前相談の段階で「配慮措置の対象になりますか」と一言確認することです。この確認を入れておくだけで、「指定後に気づいた」という手戻りをかなり防げます。
配慮措置④については、事業所側が体制状況一覧表を正確に入力・更新することが求められます。開設後もシステムの更新を怠らないよう、担当者のチェックリストに加えておきましょう。
伝達に使う参考様式の詳細については、元資料の確認または指定権者への問い合わせが必要です。詳細は続報を待つ必要があります。
まとめ
令和8年6月1日以降に開設する障害児通所支援事業所を対象に、応急的報酬単価の配慮措置の確認・伝達手順が整理されました。4類型の配慮措置と、重症心身障害等のシステムチェック除外ルールを把握しておくことが、請求の安全につながります。
制度の仕組みを先に知っておくことが、開設後の運営を守る一番の近道です。新規開設の準備を進めているみなさん、指定申請の事前相談に「配慮措置の確認」をチェック項目として一つ加えてみてください。