地域移行・地域定着支援に処遇改善加算が新設、加算率は所定単位数の5.1%
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令和8年3月31日付の厚生労働省告示第130号により、指定地域相談支援(地域移行支援・地域定着支援)の報酬単位数表に「福祉・介護職員等処遇改善加算」が新設されました。加算率は所定単位数の1000分の51です。
告示第130号で地域移行・地域定着支援に処遇改善加算が新設
厚生労働大臣(上野賢一郎)は令和8年3月31日付で告示第130号を公布しました。令和8年度障害福祉サービス等報酬改定の一環として、指定地域移行支援および指定地域定着支援の報酬単位数表に「福祉・介護職員等処遇改善加算」が新設されています。
加算率は両サービスともに、所定単位数の1000分の51です。算定要件を満たしたうえで、都道府県知事に届出を行うことで算定できます。ただし地域によっては指定権限が市に移譲されているため、届出先は自事業所の指定権者に確認してください。
国、のぞみの園(障害者総合支援法第5条第1項に規定)、独立行政法人国立病院機構が運営する事業所は算定対象外とされています。
加算を算定するために満たすべき要件
告示第130号第二条が新設した基準(六の二)によると、加算算定に必要な要件(イ)として以下が定められています。
①賃金改善計画の策定(加算算定見込額以上の改善費用を見込む内容)、②処遇改善計画書の作成・全職員への周知・都道府県知事への届出、③加算額に相当する賃金改善の実施(経営悪化により事業継続が困難な場合は例外あり。その場合は知事への届出が必要)が含まれます。
さらに、④事業年度ごとの実績報告(都道府県知事あて)、⑤直前12ヶ月間の労働関係法令違反(罰金以上の刑)なし、⑥労働保険料の適正納付、⑦職責・職務内容等の任用要件の設定・文書化・全職員への周知(キャリアパス要件)も含まれています。キャリアパス要件以降の全文は告示原本でご確認ください。
相談系サービスにも処遇改善の財源が設けられた意義
ぼくがこの改正で大事だと感じているのは、地域移行支援・地域定着支援という相談支援系のサービスに、処遇改善加算という正式な財源が設けられた点です。
1000分の51(約5.1%)という加算率は、サービスの月額単価によって収入インパクトに差が出ることもあります。それでも、処遇改善の取組を報酬として評価する仕組みが制度に置かれたことは、職員の賃金改善と定着を後押しする一歩になります。
複数のサービス種別を運営している法人では、既存の処遇改善体制の対象に地域相談支援の従業者が含まれているかを確認する必要があります。今の処遇改善体制は、地域相談支援にも漏れなく適用されていますか?
届出・計画書・実績報告の3点を今すぐ確認する
ぼくが現場に伝えたい実務のポイントは3つです。まず「届出」。加算は指定権者への届出がなければ算定できません。地域移行支援・地域定着支援を運営している事業所は、届出の有無を今すぐ確認してください。
次に「計画書の範囲確認」。処遇改善計画書に地域移行支援・地域定着支援に関わる職員が含まれているかどうかです。他のサービス向けに作成した計画書をそのまま流用している場合、記載が抜けている可能性があります。
そして「実績報告のスケジュール化」。毎事業年度、知事への報告が義務になります。届出で終わらせず、年間の業務サイクルに報告を組み込んでおくことをお勧めします。施行日の詳細は告示原文および都道府県からの通知で必ずご確認ください。
まとめ
令和8年3月31日付の厚生労働省告示第130号により、地域移行支援・地域定着支援に所定単位数の1000分の51の福祉・介護職員等処遇改善加算が新設されました。算定には賃金改善計画の策定・届出・実績報告など複数の要件があります。
制度の改正は、現場が動いてはじめて職員に届きます。今回の加算新設を機に、事業所の処遇改善体制をあらためて点検してみましょう。